00.01 くすりに関する単位

くすり関連で使われている単位をまとめます.

重さを例に考えると,

1g(グラム)より小さい場合,たとえば”0.000001g”を見て正確に他人に伝える場合困りませんか?一目で”0”の数は判断できませんよね.0の個数を数える必要があります.

このような不便を解消するために,接頭語を用いて間違いを防ごうとします.

主な接頭語には以下があります.

m(ミリ)

μ(マイクロ)

n(ナノ)

p(ピコ)

なお,パソコンで処理する都合上,本サイトでは

m(ミリ)    m

μ(マイクロ)   u

n(ナノ)     n

p(ピコ)     p

と表現します.

1gを各々の接頭語を付けて表示すると

1g =1,000mg

1mg=1,000ug

1ug=1,000ng

1ng=1,000pg

になります.”0が3個”付きます.

ですから,”0.000001g”の場合,

mg表記であれば,0.001mg

ng表記であれば,1ng

pg表記であれば,1,000pg

になります.

”0.000001g”と書かれた場合と”1ng”と書かれた場合を比べたら,視認性は格段に違うことがわかりますね.

次に,指数で表示してみましょう.指数は,”10の3乗”というものです.

10の3乗は1,000でしたね.これもパソコンで処理する場合は10^3とする場合があります.本サイトでも特別な場合を除いてこの方法で処理します.

ここで,10^-3である”-3乗”の場合はどうなるでしょうか?マイナス表示の場合ですね.

10^-3=1/1,000

となり,0.001になります.

”0.000001g”は,10^-6とも書く場合もあります.こちらの方が見やすいですね.

各々の関係性を十分理解しましょう.

これまでは,1より小さい場合でしたが,逆の大きい場合の接頭語もあります.

k(キロ,小文字を使うのが決まりです)

M(メガ)

G(ギガ)

T(テラ)

同じように,各々”1,000倍(0が3個付く)”になります.

”k”はよく使いますね.体重なら”kg(キロ・グラム)”,距離なら”km(キロ・メートル)”を使い,各々,”g(グラム)”,”m(メートル)”の1,000倍だからですね.

1T=1,000G

1G=1,000M

1M=1,000k

の関係です.

gの代わりにm(メートル)を付ければ距離になります.

ここで,小さい方の大きさはなかなか想像しがたいですね.

そこで身近なものの大きさを見てみましょう.数値は様々な値が書籍などに記載されていますが,目安と思ってください.

ヒトの細胞・・・・20um

髪の毛の太さ・・・80um

細菌・・・・・・・umであらわせる大きさ.光学顕微鏡で見ることができる.

ウイルス・・・・・nmであらわせる大きさ.電子顕微鏡で見ることができる.

※ウイルスは光学顕微鏡で見ることはほぼ不可能