くすりの基礎 02.03-2 代謝と排泄 代謝には,酸化や還元,加水分解などの異化反応,グルクロン酸などの水溶性の高い物質と結合させる抱合反応.異化反応の酵素はシトクロムP450.シトクロムの活性は遺伝的背景で異なり,薬物の効果発現などに違いが生じる.薬物の主な排泄経路は,腎経由の尿と胆汁経由の便 2023.02.13 くすりの基礎
くすりの基礎 02.03-1 吸収と分布-3 脳に不必要な物質を移行させない役目を果たす関門は血液脳関門(BBB).アルブミンと結合した薬物(結合型)は,結合していない薬物(遊離型)と比べると,はるかに大きいので受容体に結合できない.そのため,結合型と遊離型は,体内での動きと働きに差異が生じる. 2023.02.12 くすりの基礎
くすりの基礎 02.03-1 吸収と分布-2 ヒトの体は複雑なので,1-コンパートメントモデルの式では,正確性は欠きますが,薬物の体内動態を考える場合は十分役立つ.血中薬物濃度が薬理効果に対してシビアに影響する薬物の場合,その薬物専用の特別な式がある. 2023.02.12 くすりの基礎
くすりの基礎 02.03-1 吸収と分布-1 経口投与された薬剤は,含まれる有効成分が水に溶解し,溶解した薬物が小腸上部で腸壁を通過し吸収される.吸収された薬物は,門脈を経て肝臓で初回通過効果を受け,血流で全身に運ばれる.これが分布.その後,主に肝臓で代謝され,体外へ排泄される. 2023.02.12 くすりの基礎
くすりの基礎 02.02 薬が作用するしくみ(薬力学) 生体内のほぼすべての反応は,化学物質(薬物,分子)による情報伝達が中心.薬物は受容体(レセプター)に結合して様々な反応が発現する.薬物と受容体の結合のしやすさを親和性という.受容体に結合して生物学的反応を起こす作動薬,受容体への結合を防ぐ拮抗薬. 2023.02.12 くすりの基礎
くすりの基礎 02.08 処方せんにおける薬剤量の記載方法 処方せんに記載されている薬剤の量は,以前は1日量が用いられていた.また,薬剤の量に関しても,”成分量”と”製剤量”の表記が混在していた.これらの表記の混在により,投薬ミスが懸念され,現在では,1回の服用で摂取する量である”1回量”表記が基本. 2023.02.12 くすりの基礎
くすりの基礎 02.01 薬の量と生体の反応 コーヒーに砂糖を多く入れればより甘く感じる.この”甘く感じる”という反応は,砂糖の分子が生体内で何らかの化学反応を引き起こした結果.砂糖分子が多いほど反応も強くなり,甘く感じる.薬物も同様で多いほど作用は強い. 2023.02.12 くすりの基礎
くすりの基礎 01.06 一般名とステム 共通の構造を持つ薬物の語尾,又は接頭に共通の単語を付ける(ステム).良く似た構造を持つ薬物は作用も同じ場合が多い.ステムを基に医薬品を理解すると知識の整理が容易.後発医薬品の普及と伴に医療の場にも一般名の使用が増加. 2023.02.12 くすりの基礎
くすりの基礎 01.05 販売名の落とし穴 降圧剤のノルバスク(一般名アムロジピン),乳がん治療薬のノルバデックス(タモキシフェン)は,頭から3文字は同じ.電子化されたシステムでは先読み変換が原因で間違いやすい.販売名→一般名→薬理作用と連想するとミスを防ぐ可能性が高まる. 2023.02.12 くすりの基礎
くすりの基礎 01.04 薬物と製剤,賦形剤 薬剤の主成分は,多くの場合,mg単位オーダーの微量であり,そのままでは服用しがたい.そこで,賦形剤などを加え製剤として容易に服用できる形にした(製剤化).添加剤は,薬理作用を示さない成分が使用される. 2023.02.12 くすりの基礎