現行の医療は,社会保障制度の一つである公的医療保険に支えられている部分が大きいので,関連する情報を含め,知識として持っておくことは必要でしょう.この分野の問題を看護師国家試験で見かけます.
資料は,公的機関発表の資料から引用します.
まず,日本の人口推移を確認します.
日本の人口は,実績値として最新の2020年の値は1億2,615万人.推計値から2030年程度までは,1億2,000万人程度を維持するようですから,日本の人口は,約【1億2,000万人】と覚えておけば間違いないでしょう.
将来的に,日本の人口は【減少】すると予測されています.
65 歳以上人口は,3,621 万人となり,総人口に占める割合【高齢化率】は【28.9%】.推計では,ますます【増加】.
高齢化率は,だいたい30%でしょうか.
人口ピラミッドを確認します.
出生数の推移も確認します.
※明治からの推移
※1950年からの推移
合計特殊出生率は” 15 歳から49 歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの”と定義され,2019年では,
出生数・・・・・・87万人
合計特殊出生率・・1.36
日本で人口を維持するための合計特殊出生率は,”2.07”とされています.
介護保険制度を見てみましょう.
介護保険の概略は,この図がわかりやすいと思います.
・介護保険は,40歳以上の人が支払う”保険料”と”公費(税金)”で賄われます.
・運営主体の市町村などを”保険者”,介護サービスを受けることができる人のことを”被保険者”といいます.
・第1号被保険者は,65歳以上の人.
介護保険証は65歳の誕生日前に交付されます。
・第2号被保険者は,医療保険に加入している40歳から64歳までの人.
介護サービスを利用できるのは,老化が原因とされる病気(特定疾病)により介護が必要と認定された人(65歳以下でも,介護サービスを受けられます).
介護保険証は,要介護・要支援の認定を受けた人に交付されます.
特定疾病は次の16種類.
01. 末期がん
02. 関節リウマチ
03. 筋委縮性側索硬化症
04. 後縦靭帯骨化症
05. 骨折を伴う骨粗しょう症
06. 初老期における認知症
07. 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症およびパーキンソン病
08. 脊髄小脳変性症
09. 脊柱管狭窄症
10. 早老症
11. 多系統委縮症
12. 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症および糖尿病性網膜症
13. 脳血管障害
14. 閉塞性動脈硬化症
15. 慢性閉塞性肺疾患
16. 両側の膝関節又は股関節の著しい変形を伴う変形性関節
※2023年02月に得られた情報をまとめました.法律などの改訂で内容が変更されることがあります.
以下,直接の関係はありませんが,諸外国の高齢化状況を見てみましょう.
高齢化率の上昇度合いに差異はありますが,各国とも高齢化は進行します.どこまで受け入れられるかは各国の状況次第でしょう.