※問題文を引用します(解答を記入する部分の”()”を”【】”に変更しています).
1.次の文章の空欄に適切な語句を入れなさい.
アドレナリンは,α1受容体を刺激して末梢血管を収縮させ血圧を高める.また心臓のβ1受容体を刺激し,【心筋】の収縮力を高めて【心拍出量】を増加させる.心停止やアレルギー反応による【アナフィラキシー】ショックに使用される.
ノルアドレナリンは,アドレナリンよりもα1受容体の刺激作用が強いため,【末梢血管】を収縮させて血圧を高める.重症のショックに対して血圧を維持する目的で使用される.
ドパミンは,低容量では腎臓の【D1】受容体を介して腎血管を拡張させ,【腎血流量】を増やして腎機能を維持する.用量が増加すると心臓の【β1】受容体刺激により心収縮力を高める.
ドブタミンは,心臓の【β1】受容体を選択的に刺激することにより,【血圧】を上昇させずに心収縮力を高める.
確認ですが,アドレナリンは,末梢神経系ではどちらの神経伝達物質でしたか?【交感神経系】
末梢神経系の副交感神経系の神経伝達物質は?【アセチルコリン】
食物アレルギーなどで引き起こされるアナフィラキシー・ショックは,生命を脅かす危険性があります.医師の治療を受けるまでの補助治療剤が,アドレナリン自己注射製剤の”エピペン”です.
アナフィラキシー・ショックは,食物アレルギーで引き起こされる可能性もあるので,エピペンは小さいお子さんが使用する可能性も高いです.
従って,保護者や関係者,子供さんにも自己注射製剤の使い方を十分理解してもらうことが非常に重要になります.使用方法に関しては,医師からの指示や指導に加えて,看護師さんが果たす役割は大きいでしょう.
指導の参考になる資料は,メーカーが用意した文書や,医療関係者が作成した動画もあります.
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※エピペンにも,”使用期限がある”ことを伝える必要があります.必ず確認し必要なら交換が必要です.いざというときに使用期限が切れていたら目も当てられませんね.
スマートフォンの普及によりインターネットに容易にアクセスできるようになりました.その結果,エピペンの使用方法などの医療情報も簡単に入手できるようになっています.
簡単に情報を得られる点は,根拠が不明の情報も見受けられますから功罪相半ばでしょう.よく言われていますが”情報の評価が重要”になります.
情報の入手性の変化を違った側面から見ると,今までは専門家がある意味,”情報の独占”ができていましたが,その独占が崩れたとも言えます.
専門家が,インターネットで得られる知識レベル以下では,信頼を得られるのは困難でしょう.
インターネットの普及により”情報の格差がなくなりつつある”,これは覚えておいてください.
なお,専門家の見識を否定している訳ではありません.念のため.