08.01 ”中枢神経に作用するくすり”のまとめ

くすりの知識

不眠に使用される薬物を【催眠薬】といい,汎用されている催眠薬は【ベンゾジアゼピン系

※ステムを確認すると,日本語より英語の方がわかりやすいので

ニトラゼパム(nitr-azepam)

フルラゼパム(flur-azepam)

ベンゾジアゼピン系薬物は,様々な血中濃度曲線をとり,半減期の値により”超短時間”型や”長時間”型などに分かれている.

※薬物の分類は書籍により異なる可能性あり.

上のグラフで,

寝付きが悪い

朝方目が覚める

の2つの場合,1-4のどれが最適だと思いますか?

pk/pdを元に考えてみてください.

催眠薬や抗不安薬は,精神的に【依存】しやす薬物である

抗不安薬の効果判定に関して,テキストに重要な記述があるので一部引用します.

【系統看護学講座”薬理学”】第15版,p.177

コラム”抗不安薬の効果の判定

臨床試験では,その疾患で信頼性のある症状評価尺度などの効果判定に用いられるが,ヒトが対象であるため動物実験以上に慎重な評価が必要である.

良く計画された臨床試験によると,プラセボ(偽薬)でも抗不安作用は35%の患者に認められるのに対して,バルビツール酸誘導体催眠薬で50%,ベンゾジアゼピン系抗不安薬では75%の抗不安作用がみとめられるとされ,抗不安薬の有効性が裏づけられている.

たとえば,降圧薬の場合,ある被験者の血圧が180mmHgー100mmHgとして,服薬したら140mmHgー90mmHgになった.このように数値化されたら効果の判断はしやすいが,ヒトの感情を評価するに試験では,より慎重な評価が必要になる.

抗うつ薬は,効果発現までに【数週間】かかることを説明.

代表的な抗うつ薬

三環系抗うつ薬の使用では,口渇などの【抗コリン作用】に注意.

双極性障害の躁状態には【炭酸リチウム】を使用する.

”効果が発現する濃度”と”中毒が発現する濃度”との幅が狭い場合,投与量は慎重に設定しないと危ないですよね.このような薬物の場合で,血中濃度を測定しながら投与量を決定する手法をなんと言いましたか?【TDM

パーキンソン病は,【大脳基底核】における【ドパミン】の量が減少し【アセチルコリン】の量とのバランスが崩れた状態.

ドパミンを経口投与しても【脳内】内に移行しない.

脳に不必要な物質を移行させない役目を果たす関門は【血液脳関門,BBB(blood brain barrier)

モルヒネなどの麻薬性鎮痛薬は,NSAIDsに比べ末梢だけはなく【中枢神経】に作用して鎮痛効果を示すので強力である.