00.06    水溶液のpH(ペーハー)

pHとは,水溶液の性質を表す単位のことです.pHの値は数字で表し,0ー14の値で示します.数字が小さいほど”強い酸性”で,数字が大きいほど”強いアルカリ性”示し,pH”7”が中性です.

※アルカリ性を”塩基性”と呼ぶ場合もありますが,同じ事です.

原理的には,pHが”0”より小さい酸性の物質も,”14”より大きなアルカリ性の物質も存在しますが,普通の物質は,0ー14の範囲におさまります.

pH7を基準に,小さければ酸性,大きければアルカリ性です.これを覚えておきましょう.

では,ヒトの体のpHを見てみましょう.

引用元:pHってなんだ?

血液で考えると,健常な人の動脈血はpH7.35-7.45くらいで中性に近い値をとります.

この範囲よりもpHが低くなる(酸性に近づく)病態をアシドーシス,pHが高くなる(アルカリ性に近づく)病態をアルカローシスと呼びます.正常ではない状態です.

ヒトは意識せずとも,血液中の物質の量を調節してpHを一定に保つ機能が備わっています.

ですから,先に挙げたように血液はpH7.35-7.45の範囲にあり,酸性体質やアルカリ性体質は,用語としては聞きますが,科学的な根拠は不明です.pH7.35-7.45の範囲を超えれば何らかの異状が考えられます.

では,市販されている飲料のpHを見てみましょう.

引用元:清涼飲料の酸蝕性と酸蝕症

ここで,注意して欲しいのは,コーラの”pH=2.37”などの酸性の飲料があることです.これは,薬剤のコーティングの溶解性に関連(有効成分の苦味などをマスクする目的)するので,”酸性の飲料もあるんだ”と覚えておいてください.