00.30-02 食事の3大栄養素の分子

食事の成分の分子を考えたいので,食事を構成する栄養素をみてみましょう.

私たちのエネルギー源となる栄養素として,糖質・脂質・たんぱく質があり,これらが3大栄養素と呼ばれています.

糖質

糖質は最もエネルギー源として使われやすく,からだや脳を動かす即効性の高いエネルギー源として使われます.糖質が足りなくなると,脳に必要な栄養が届かなくなったり,足りないエネルギーを補う為にからだの筋肉や脂肪が分解されます.

逆に,糖質を過剰に摂取してしまうと,エネルギーとして使われずに余り,中性脂肪に変換されて脂肪となってしまいます.

たんぱく質

たんぱく質は筋肉や内臓,髪,爪などを構成する成分で,ホルモンや酵素,免疫細胞を作ります.

脂質

脂質はエネルギー源となったり,細胞膜や臓器などの構成成分となるなどの働きがあります.これ以外にも,様々な働きがあるので,必要以上に脂肪を摂るとを気にするのは注意が必要です.

各成分の1g あたりのエネルギー産生量は,糖質4kcal,たんぱく質4kcal,脂質9kcal です.数値は目安ですが,これらの値は覚えておくと良いでしょう(書籍などにより異なる数値が掲載されている場合もあります).

熱量単位のカロリー(cal)とジュール(J)の関係

カロリーは非SI単位系なので,ジュールの使用が推奨されています.しかし,医療関係の文書などにはカロリーが使われています.

換算は,1cal = 4.184J で,逆に,1J = 0.239cal です.

1cal=4.2J,1J=0.24calが使われている場合が多いように思います.

3大栄養素の熱量を”J”で示すと,

糖質16.8kJ,たんぱく質16.8kJ,脂質37.8kJ

となります.